その辺のSWEの日記

平成生まれのITエンジニアです。IT企業の愚痴を投稿し続けます

仕事LOVEな俺が育児休暇とったことについて書く

仕事LOVEな俺が育児休暇とったことについて書く

 

経緯

専業妻と仕事LOVEな俺と1歳長男の3人で暮らしている家庭がありました。

次男の妊娠が発覚、安定期に入ったと思いきや、24wでの超早産になりました。

次男は生死を彷徨う状態で、片道1時間超の大きい病院に入院になりました。

できれば毎日通院して母乳を届けろと言われ、妻も体力が戻りきっておらず超大変。妻実家とも折り合いがつかず、だったら俺が育児休暇を取得して子供の面倒見るよということになった。

 

次男は、5ヶ月(3ヶ月NICU/2ヶ月GCU)の入院を経て退院となりました。

今の所は重い障害もなく、在宅酸素で穏やかに過ごしています。

 

育児休暇でやったこと

妻は体力が戻ってきていないとはいうものの、掃除・洗濯・料理は自分でやりたいというので、自分がやることは長男の育児と妻の送迎がメインだった

妻の体力が戻ってきた2ヶ月後以降は、妻が一人で通院できるようになったので長男と時間を過ごした。そして自分が掃除・洗濯・料理を半分以上こなす感じになった。

 

妻は体力が戻ってきていないにも関わらず、1日7回程度?搾乳するように医者に言われており、とても辛いのに夜中起きて搾乳をしていた。

メデラの搾乳機を勧められたのでとりあえず買ったが、これがなかったらとても大変だった。完母信者というわけではないが、妻も乳腺炎になりやすく絞らないと自分が辛くなることもあり、出産後2ヶ月は本当に辛そうだった。

 

しかし3ヶ月目にもなると妻の体力もぐっと回復してきたので、家事・育児の分担がぐっと減った。

相変わらず搾乳と通院は大変だったけども、お互いにある程度は余裕が出てきた。

 

そうなると自分も時間に余裕があったのでコード書いてたりした。

せっかく早産児の父親になったのだから、早産児向けのアプリを作ろうと思った。

React Nativeでクロスプラットフォームに色々展開しようと思った。

ある程度形になったので妻にテストしてもらうためにExpoをインストールするように頼んだが、めんどくさいと難色を示され、だったらLINEアプリにしてハードル下げたほうがいいなって思った。

 

それでできたのが早産児向けの修正日数の確認アプリ

liff.line.me

技術的なブログはまた今度書こうと思う。

 

育児休暇はアプリ作れるほど暇と言いたいわけではない。

間違ってもそんな風に誤解してほしくないけれども、妻の体力が戻ってきたらつきっきりで育児・家事に没頭しなくても、1日2時間程度時間が確保できるんだな、という知見が得られた。

 

会社との折り合い+お金の話

入社3ヶ月で5ヶ月の育児休暇を取るとかいうよくわかんないことをしたけど、上司も人事もとても親身になって話を聞いてくれて、時短勤務との比較や復帰後の仕事についてもとても配慮していただいた。

会社に対してはもう本当に感謝しかないのだが、育児休業給付金が振りこまれておらず、これ結局育児休暇取れるのって金銭的に余裕のある家庭だけなんだなって感じた。

※うちも貧乏なわけではないが、手元ですぐ動かせる現金が200万しかなくて焦った。結局全然足りたんだけど、通院のための車代とかバカにならなくて400ないと怖いなって思った

 

あとは家計と同じく、会社としても体力のある会社じゃないと育児休暇なんか絶対許可できないよなって感じた。

2022年から育児休暇の取得に関して確認の義務が発生したらしいんだけど、これ本当に表面的な解決策でしかないなって思った。

育児休業給付金を先に配るとか、月給2/3とかじゃなくて100%にするとかそっち側のモチベーションあげないと無理じゃない?って思った。

「制度を利用する国民」と「制度を作る官僚・政治家」の分断を感じた。

 

ちなみに某大企業でSIerしている友人は信頼の置ける上司に

「こんなこと絶対言うべきじゃないけど、出世のこと考えるなら絶対育休取らない方がいいぞ」と言われたらしい。出るところに出たら普通に懲戒免職とか降格ものだよな。

 

育児休業で得られた知見

公園

街には公園が溢れている。徒歩圏内(10分以内)に大小バラバラの10個は公園がある

これこんなに必要ある?wって昔は思っていたけど、平日の9-11時は保育園児で溢れていると知った。恥ずかしながら30歳になってこんなことを知らなかったし、想像できなかった。

 

そして遊具は大体3歳以上向けで1,2歳って一人で安全に遊べる遊具ないんだなって知った。あと遊具汚いし古いなって思った。

公園の遊具の事故のニュース見ても何も思わなかったけど、公園で遊んで初めてあぶねーなって思った。

あと公園にチャリで乗り上げたり、ボール遊びしたりする小学生怖すぎる。でもお前達も遊ぶとこないんだよな。

 

習い事+将来設計

育児休暇中に周辺でできる習い事とか調べるといいですよって聞いて、色々調べた

スポーツから、学習・芸術・技能など幅広く調べた。これはとてもよかった。

ベビー公文やこどもちゃれんじなどもいいなって思ったけど、これやるなら本やおもちゃを直接選んで買ったほうがいいなって思った。

わざわざ考えたくない人にはコスパいいと思う。

 

習い事こんなのがあったよ、料金はこのくらいだよとまとめて妻に見せたら大喜びしてくれた。

ついでに中学受験を見越して塾や中高一貫校を調べたり、公立高校の偏差値まで調べたらそれはやりすぎと少し引かれた。

なんとも生きずらい世の中である。

 

電動自転車

結局育児休暇が終わるギリギリくらいのタイミングで買ったけど、もっと早く買ってよかったなって思った。

ヘルメットやレインカバーなど諸々合わせて15万を超える出費になったけど、もう一瞬でペイするなって感じた。

我が家周辺には坂が多いっていう都合もあるけども、子供を連れていつもと違う公園に遊びに行くという体験はものすごくよかった。

 

カーシェア

妻の病院への送迎のためにカレコを利用した。

全体的に料金も安いし、レンタカーと違って面倒な手続きもなくて素晴らしかった。

一方でほぼ毎日4-6時間利用すると高速代を含めて月額で20万かかったり、

家と駐車場の微妙な距離をチャイルドシート背負って移動するのはかなりきつかった。

 

特にチャイルドシートの移動は本当に辛くて、自宅のマンションに駐車場が空いていたら車ごと契約したいレベルで辛かった。

カレコは昔は無料で貸し出しなり、備え付け車両あったらしいが、ニーズがないのでなくしたらしい。いやここにニーズめっちゃあるよ。。。

カレコの職員のあなた、このブログを見てますか?

 

子供の成長を間近で見るという体験

在宅勤務をしている人は、他の人と比べて子供の成長をよく観れると思う。

しかし育児休暇は在宅勤務とは比べ物にならない。素晴らしい体験だった。

自分の父親や昭和世代の人はこういう経験していない人が大半なんだなって思った。

で、この育児休暇を取ったか取ってないかで社会の分断が起きるといってもおかしくないくらいの体験だった。

 

ベルメゾンの毎日が記念日というCMがあるが、もうまさにこんな感じで、このCMを見ると泣いてしまう。

www.youtube.com

 

育児休暇のネガティブなポイント

金銭面

通院費や治療費がかさむにも関わらず、給付金は月給の2/3でしかも後日給付のせいで、お金のやりくりというか計算が大変だった。

ゆとりを持って半年休暇を取るなら家族構成にもよるけど200万じゃ不安だなと思った。

 

仕事面

まだ走り始めたばかりの会社ということもあって、自分に期待されている役割は大きく、そんな中での半年間の離脱となったために、PRJが凍結となってしまった。

会社に入ったばかりなのに加えて、PRJ凍結という話まで聞いて、メンタル的な負担が半端なかった。

 

もちろん大変に配慮していただいたが、復帰直後に「お前クビなw」って言われたらどうしようってすごく心配だった。

あと仕事しなさすぎるのもストレスなんだなって感じた。

 

同様にキャリア的にも遅れを取るんじゃないかと不安にもなったが、長い人生のうち半年休んでも変わらんだろって納得した。

もしかしたら後悔する日が来るかもしれないけど、長男(少しだけ次男)と過ごせた時間がかけがえのない時間すぎて多分そんなことにはならないと思う(フラグ)

 

メンタル面

金銭的にも仕事的にも結構辛い中、体力の戻りきっていない妻を支えながら長男の育児にコミットするのはかなりチャレンジングだった

もう育児休暇終わった身だからなんとでも言えるけど、妻や長男の機嫌が悪い時は2,3回くらいマジで心が折れそうになった。

 

育児休業最高じゃないっすかーって能天気に話すパパの知り合いが何人かいるけど、そいつら本当にすごいなって思った。そのメンタルなら保育士になれるぞ。

自分仕事好きだし、お金も好きだからこそ、育児休暇がFitしない人間なんだなって感じた。

もちろん全然後悔はしていないけど、もし次男が普通分娩で生まれていて、給付金も現行の制度のままならやっぱり取らなかったんだろうなって思った。

 

その他

価値観について

まだまだ新米パパ(2年目)なんだけど、育児休暇を取ると昭和のパパや未婚男性との価値観の違いに非常に驚くことが多かった。

Netflixで話題の「ヒヤマケンタロウの妊娠」で「人生は、思いがけないことの連続だ」というテーマにすごく共感した。

ほんの2年前までバカみたいに酒を飲んでいた友人ともいきなり話が合わなくなったり、気にならなかったニュースに嫌悪感を覚えたりした。

 

ドラマは「ヒロイックになってる時点でまだまだよ」みたいに揶揄されるシーンで終わるが、仕事バリバリ人間がいきなり妊婦になったらそうなるって。育児休暇とっただけの俺も、もう信じられないくらい価値観が変わってしまった。

 

で、この育児休暇の価値観を知らない人が、職場の上司だったり、育児休暇のルールを決める政治家だったりするのってめっちゃやばいことだなって思った。

技術職の上司が技術のことを知らないみたいな感じで、コミュニケーションコストが上がるくらいで済んだらいいけど、もう全く話が噛み合わないと思った。

 

最近こんな会話があった。

俺「電動自転車買ったら世界変わった」

友人(独身)「お前サイクリング好きだっけ?どこに行くの?」

俺「いや子供の保育園送迎のために決まってんだろ」

この会話で、もう独身とはもう話合わないなーって感じたんだけど、

これちょっと前の、公園こんなにある必要ある?wって言ってた思慮の浅い俺だなって思ったんですよ

 

この独身友人との会話と、公園のくだりで、表面的な知識じゃ絶対わからないポイントってこんなにあるのかって思ったわけなんですよ。

 

もうこれに気づけたことが最近めちゃ嬉しくて、育児休暇とった意味あったなって思った()

 

話がしっちゃかめっちゃかになってしまいましたが、書きたいことかけたのでおやすみ