エンジニアの新卒採用で思うこと
ブログを書こう書こうと思っては下書きに貯めて、あとで清書して公開しようと思っていたら、そこで満足してしまって全然更新しなくなったので、下書きってよくないんじゃないかと思ってきた。
近況
omameeeeeeeeeee.hatenablog.com
3/20にこのブログを始めてからおよそ2週間、飽きっぽい自分でもなんとか続いている。
(Streak19日)
最初の1週間は1日ABC1セットを10セットくらいやっていたが、ABはもうほんと手の運動と気づいてからは、かなりペースが落ちてきてしまった。
現時点でAcceptedが139問で、ABでいうとおよそ1/3、Cについては1/5程度終わったと思われる。
やはり自分がやったことが草なりグラフなりで可視化されるとやる気を維持しやすいのであろう。ログインボーナスって偉大だなって気づいた。
さて、今日はWebエンジニアの新卒採用に関して思うことを、せっかくの機会なのでつらつらと書いていく。
エンジニアの新卒採用について
新卒採用の面接官をしてもう何年かたった。
自分はエンジニアだけど、採用に関してものすごく興味というか、思うところがある。
というのもの、自分がこう思ったエピソードを一つ紹介する。
会社で一緒に働いていて(ダメな意味で)なんだこのやばいやつは。と思うことはよくあると思う。
「そのやばいやつが、ただやばいやつ」と問題を切り捨ててしまうのではなく、これ採用した人が今の部署のマネージャで、自分は今そんな人に評価されているのか?と思うとこころ穏やかにいられなくなった。そんな出来事があった。
そんな思いを募らせて、粛々と業務を行なっていたら5年目くらいから採用面接官やらないか、と言われてものすごく嬉しかったことを覚えている。
色々な採用面接の心得みたいな本を読んで、構造化面接のような手法があることを知ったり、それを実際の短い面接の中でどう活かしていくのかを考えたり、候補者がギリギリ解けそうで解けないようなコーディングの問題を考えたりした。
思えばこのころが一番採用が楽しかったのかもしれない。
そして、上司と一緒にどんなところを採用基準を考えていたときに上司がこんなことを言った。
「新卒採用ならポテンシャル重視だよね」
その理屈はわかる。
自分も入社時はお世辞にも優秀とは言えなかったが、負けん気やらコツコツ努力することは嫌いではないし、新しい技術に飛びつくのもそんなに苦ではなかった。
そんなポテンシャル(と言っていいのか、)と仕事がいい感じに噛み合って、今の仕事ができていて、今のポジション・今の給料もらっている自覚はある。
よく当時の上司に言われたのは、「新卒なんてどんぐりの背比べだし3年後なんか立場変わってることあるから、自分が正しいと思うことをやり続けなさい。」ということで、今の自分もその意見には反対ではない。
一方で
「競技プログラミングに代表されるようなコーディングスキルがありすぎたり、特定の分野に強い興味(AI/機械学習、スマホアプリ開発)がある人はミスマッチになりやすいからあまり取りたくない。」
ということを聞いてひどくショックを受けた。
最近は、学習の環境がどんどん整備されて、お金も知識もなくても気軽に新しい技術を試すことができる。
「興味」と「やってみた」の垣根が本当に下がってきたいい時代だと思う。
もちろん敷居が下がっただけでやる気のない人には一切関係のない話ではあるが、逆にいうとそれらの分野である程度の色々試せるようなモチベーションの高い学生は、今一緒に働いている人たちの中央値よりもずっと上をいっていると思う。
僕はそういう人たちと一緒に働きたいな、とずっと思っているが、会社の方針とは合わないようだ。
ずっと昔にインターンで一緒に働いた学生と競技プログラミングの話になったときに、
「周りで競技プログラミングやってる人たち、就活めっちゃ苦労してますよ。だから俺はやんないっす」
みたいなことを言う学生がいて、いやどうせ大してやってないのに、そこに責任転嫁しているだけだろ、と思ったが、今思ってみるとそれを含めてミスマッチと言うのだろうか、と悲しくなってきた。
まとめ
・エンジニアの採用は新卒であっても物凄くコストがかかる。
情報系、開発経験のある学生でも100万くらいだっけ?
・そんな苦労して取った人材がぽんぽん外に出たら困るので、必然的に新卒採用の方針は
高スペック高リスク人材よりもリスクが低い中でのポテンシャル採用に舵を切るのか。
つまり「めちゃくちゃ優秀」<「素直で今後伸びそうな子」になるのか
・???「最低限コード書けて、やる気のあるソフトスキルの高い子であればOK」
うちの採用基準ってそんなものかよって悲しくなった。
・今年もまたエンジニア採用していて、このギャップを感じている。
自分はキレッキレのエンジニアと働きたいけど、入社してくるのは素直で真面目な子で、その人に問題はないけど、何か物足りないと言うか。。
・上司にそんな話をしたら
「第2新卒以外の中途採用なら経験求めるから、ポテンシャルはほぼみない」
「と言うか、まずお前がそのキレッキレ人材になるべきでは?」
みたいなことを言われて、はいはいってなった。
・「と言うか専門的な知識や技術を要求する職種って新卒じゃそもそも取らないよね」って友人に言われて、まあそうだなと思った。つまり自分は新卒に夢見すぎ
・新卒採用において最強なのはポテンシャル、しかし面接官はポテンシャルを見抜くスカウターなんて持っていないので、最強なのはコミュニケーション能力なんだなって
・高リスク人材ってどうやると会社に引き止められるんですかね?
福利厚生や、周りと差のついた給料、会社の中に部活やサークル的な組織があるといい感じにリスクが減るんですかね。
・競技プログラミング、その他特定の分野の専門知識を身につけることを否定する意図は一切ないです。
ただいわゆる普通の就活で、全面にそれらを出したりすると、ミスマッチ判定されちゃうよって話です。
・例えるなら、食品取り扱う地域に根付いたスーパーの採用面接で
「帰国子女でトリリンガル。日本の食料自給率に関して熱く語る人」と
「生まれも育ちもその地域で、地域の皆さんの笑顔が見たい人」
どちらをとるかって話なんでしょうか。多分前者の方は官僚や商社目指した方がよくて、スーパーではミスマッチになる的な。(つまりうちはスーパーマーケットなんだよ)
・新卒ミスマッチ問題について話していますが、
専門知識身につけて、専門職に就いた方が楽しいです。給料もやりがいもあります。
世間で、「給料とるかやりがいとるか」って話ありますけど、給料とやりがい両方ある仕事と両方ない仕事が大半で、あとはトレードオフの関係のものが少しだけあると思ってます。
・思ったけど、会社の募集要項にこう言うの書いて欲しいよね
「うちは専門知識いらないっす!コミュニケーション能力高くて、学習意欲ある子」
「うち研究職だから、この分野での修士論文必須!」
「スマホアプリ開発して公開した事あるレベルのやつだけ来て!」
みたいな。経験不問(不問とは言っていない)みたいなやつは滅べばいいよ。
・昨今、色々な企業で新卒に●●●万提示するみたいな話が出ていて本当にいいと思う。
どうせ形骸化するだけだよ、と言う人がいるが、まず制度にしないと内部から文句出るんだよ。と言うか文句言う人は大体新卒じゃないし話だろうと思う。
愚痴をつらつら書いたらカオスになったので、今日はこの辺で修行に戻ります。